「1、2日、Lute を奏でながら石を掘りして、掘った石をいい石に変えて街に戻り、鍛冶屋で木の盾を作れば2週間ぐらい暮らせる金が手に入ったもんじゃ。」
「あのおふれのお陰でわしら鍛冶屋は木の盾を作ってはいかんことになってしまったからのぉ。」
「かと言って、他の商品ではあまりにも財を成さなくてのぉ。」
「ダガーが一番効率よく売れるのだが、それでも木の盾の3分の1の利益じゃ。」
「仕方なく老体に鞭打って、モンスターを倒して生計を立てているんじゃよ。」
「だが、あまり実入りがよくなくてのぉ。」
「しかも、戦闘のし過ぎで剣技は高くなったが、吟遊詩人としての能力は落ちる始末。」
「まっ悪いことばかりではないがの。」
少し明るい顔に変わって、そう語ってくれた。
「モンスターを探してさ迷う内にドラゴンなどを見たり、楽しい人に会ったりできたからのぉ。」
「吟遊詩人としてそれらの出来事を体験できたのは大きかったのぉ。」
「そろそろ、今日の食い扶ちを稼ぎに行かなくてはいかんので、この辺でいいかのぉ?」
そう語るとじじぃは何か呟くと、一陣の風を共に姿を消してしまった.....。